映画

【ひとりシネマ】時間に殴られる系コメディ「ドロステの果てで僕ら」をみました。

先日は、サツゲキにて「ドロステの果てで僕ら」という映画を観てきました。

この作品は、個人的に制作された方々に思い入れがあり、公開前からとても楽しみにしていたのでサツゲキで上映してくれて本当に感謝。謝謝。

あらすじを説明するのがとても難しいので、とりあえず予告編をどうぞ。

 

とある雑居ビルの2階。カトウがギターを弾こうとしていると、テレビの中から声がする。
見ると、画面には自分の顔。しかもこちらに向かって話しかけている。
「オレは、未来のオレ。2分後のオレ」。
どうやらカトウのいる2階の部屋と1階のカフェが、2分の時差で繋がっているらしい。
“タイムテレビ”の存在を知り、テレビとテレビを向かい合わせて、もっと先の未来を知ろうと躍起になるカフェの常連たち。さらに隣人の理容師メグミや5階に事務所を構えるヤミ金業者、カフェに訪れた謎の2人組も巻き込み、「時間的ハウリング」は加速度的に事態をややこしくしていく……。
襲いかかる未来、抗えない整合性。ドロステのはてで僕らは ――。

http://www.europe-kikaku.com/droste/intro.html より引用

タイムループ系が好きな人にはとてもオススメ。

私は、幼い頃バックトゥザフューチャーにドハマりし、その後シュタインズゲートで完全にタイムループ系が好きだなと確信した後はわりと好んでそういった映画を観るようにしています。

ほかにも好きなタイムループ系作品でいったら

アバウトタイム
四畳半神話体系
サマータイムマシンブルース
などなど、、

そして今回の「ドロステの果てで僕ら」は、上に挙げた「四畳半神話体系」、「サマータイムマシンブルース」ととても縁のある映画。

サマータイムマシンブルース

この映画の制作チーム「ヨーロッパ企画」というのが、京都を拠点に活動している劇団。そこの代表を務めるのが上田誠というお方。この方がこれらの脚本をすべて手がけているんです。

他にも脚本を手がけた作品は、「夜は短し歩けよ乙女」「ペンギンハイウェイ」「曲がれ!スプーン」など。

これらの作品の世界観がとても好き…というか正直に言うと湯浅政明森見登美彦と上田誠の作品が大好きなので、きっと面白い仕掛けが沢山あるんだろうなと期待はしていました。

では感想を語っていく。

舞台役者陣ならではの、いい味。

役者さんはおそらくほとんどが舞台役者さんだと思いますが(あまり詳しくない)、
演技が良い感じに少しオーバーで、有名な女優さんが出ているような映画とは少しテイストが違う感じがしました。なんだか温かな雰囲気、それに加えて時々シュール。

舞台の役者さんって、ちょっとシュールっぽさがあっていいですよね。好きやで。

そしてこの映画の演出においてはワザトだと思うのですが、まあ悪役がこぞって全然こわくないんですよね。笑
悪役を演じている人達も、「絶対じつは良い奴だろ…」とおもわせるオーラがにじみ出ていました。

また、いつもテレビ番組やCMでみている人ではないので、先入観が全くない状態で観ることが出来るのも、こういったキャスティングの醍醐味。

ゼブラだんごむしの役の人、良かったなあ。

どうやって撮影したの?と思わせる綿密な構成。

まず”時間に殴られる”ってキャッチフレーズいいよな。

そして本当に、時間に殴られた感はありましたね。すんごい集中してないと、置いていかれそうになるけど、しかしなんだかんだで最終的に台詞や画でわかりやすく観る人に伝えてくれます。

殴られはしましたが、ちゃんと手当もしてくれました。

劇場に見に来ていた人はみんな集中して観ていました。あの一体感良かったな。

2分前のオレを撮影して、2分前のオレと会話している2分後のオレを撮影して、さらにその2分後のオレと過去のオレが会話するところも撮影して……は?????てかワンカット長くない?

観れば分かる(というか観ないとわからないかも)と思うのですが、本当にどーやって考えたんだ?????どうやって撮影したんだ??と思って制作現場のことを想像して勝手にすごくワクワクしました。

その場に立ち会ってみたかった。

そして私の望みに応えてくれるかのように、エンディングでは制作過程の風景が流れており、興味津々で観てしまいました。

映画を撮るのって、大変だけどきっと楽しいんだろうな~と、ちょっと「カメラを止めるな!」を観たときに思った事と近いものを感じました。

押し付けがましくない、絶妙な伏線の回収ぐあい。

タイムループ系の話だけに言えたことではありませんが、やはり”伏線回収”という事象は、わかった時はとても気持ちの良いもの。

サマータイムマシンブルースでもそうですが、上田誠さんの作るお話は、正直もう忘れてたような些細なことも、さりげなーくひょこっと回収してくれるのです。

あ!そういえば!みたいな発見が随所にあって、とても面白いです。それでいて押しつけがましくないのが凄い。

ドヤってこない伏線回収のプロです。

さいごに

サツゲキは、ちょっとマニアックな作品をやってくれるのが素晴らしいですねほんと。復活してくれて何よりです。

お客さんも映画が本当に好きな人が多い印象なので、マナーも良いし、楽しむぞ~という気概が感じとれてとても良いです。勝手に仲間意識。

 

余談ですが、映画の公開を記念してか、このようなヨダレが出そうな本が出たようです。


しかし私は文庫本派なので、頑張って待ちます…。ぜったいいつかの夏に読むんだ…!

 

おわり

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